小さい頃から、何の不思議もなく聞いていた「盆・正月」
あらためてお盆ってなんだろ?
いつ頃から当たり前のようになったんだろ?
諸説ありそうだけれど、どうやら推古天皇の頃に始まって、
江戸時代までは貴族などの上流社会で行われていたらしい。
え? お盆って仏教の行事じゃないの?
推古天皇って、そもそも天皇家は神教じゃないの?
と思ったのだけれど、そもそも神も仏もいっしょくただったのが
明治になって神仏分離令が発令されて、分かれたわけなので
天皇がお盆の行事をやってても不思議はなかった、ということね。
上流社会で行われていたお盆の儀式が庶民に伝わってきたのは
ローソクの大量生産だった…
たしかに仏壇にローソク・線香はつきもの。
今まで高値で手がでなかったローソクが安く買えるんだったら
「んじゃ、うちでも盂蘭盆会やっちゃう?」
みたいな感じで広がっていって、そのうちにお盆なんだから
と行事化していったみたい。
私が育った家は、父が転勤族だったので仏壇はなく、
父の実家に行っても、祖母が
「人間、みんな死んだら土に返るんでっせ」
という明治生まれにしてはあるまじき発想をしていたので
仏壇はなく、、
よって仏教とはご縁のない幼少期をすごしたため、
学生時代に京都に住むことになるまで知らず、京都に行ってはじめて
「五山の送り火って何?」
そこで、送り火というのがあることは知った。
けれど、迎え火というのがあるのを知ったのはもっとあとのこと。
たしかに送り火があるのなら迎え火はあるよな、と今なら思える。
結婚して、行きたくないけど仕方なくお盆の墓参をして、
そのあと夫の実家の仏壇に手を合わせる。
なんで? と聞いたら
「ご先祖様の霊をお墓まで迎えにいってお盆の間、
仏壇にいてもらって 一緒に過ごすんだ」
え? 私のご先祖様とちゃうねんけど…
ハッキリ言って、私にとは赤の他人だよねー
で、お盆が終わったらあの世に帰りはるから、
送り火でバイバイする、という風習らしい。
無知だった私は、それまで仏壇とお墓にご先祖様がいるんだと思ってた。
「ほなら、お盆の3日間以外、仏壇って意味ないじゃん」
と思ったんだけど、
「仏壇にはご先祖様がいるんじゃなくて、仏壇にいるのは仏様なんだ」
って教えてもらった、そうだったんだ…
迎え火に話がもどるけど、迎え火はご先祖様の霊が、迷わないように
ちゃんと辿りつけるように、という目印らしい。
ってか、迷子の霊ってどうよ!
で、送り火は、ご先祖様がちゃんとあの世に帰れますように、と
送り出すための儀式。
帰れなかったら、現世を彷徨うってこと??
こわすぎ~~
今の世、仏壇がない家の方が多いと思うんだけど、
お盆の間、ご先祖様の霊はどこをウロウロしてるんだろ???