アロマテラピーには大きく分けて「イギリス式」と呼ばれるものと
「フランス式」とよばれるものがあります。
元は同じアロマテラピーなのですが、
考え方や精油の使い方などに若干の相違があります。
ホリスティックアロマテラピー(イギリス式)
1985年くらいにイギリスのアロマテラピー界の重鎮、
ロバート・ティスランド氏の著書が和訳されて、
アロマテラピーという言葉がはじめて日本に入ってきました。
(ティスランド氏はいまだに元気いっぱいなオッチャンです)
当然、アロマテラピーで欠かせない「精油」は、医薬品ではなく「雑貨」として取り扱われ、
今もそれは変わっていません。
日本のアロマテラピーはイギリス式から始まった、といえるでしょう。
イギリス式アロマテラピーの方法
イギリス式のアロマテラピーにおける精油の使い方は
スィートアーモンドなどの植物油で薄めて
ボディマッサージ用のオイルとして使用します。
皮膚を介して、精油の成分が体内に取り込まれますが、
目的は局所的な作用ではなくリラクセーションです。
自己免疫力をアップする
人はリラックスするとストレスが緩和されて
免疫力がアップすることは、周知のとおりです。
「心身ともに」とい言葉があるように
心と身体を含めて全体的にリラクセーションに
導き、自己免疫力を高めて疾病予防をしましょう、
というのがイギリス式のスタイルです。
ホリスティックアロマテラピー
ホリスティックとは「全体」という意味なので、
これが「ホリスティックアロマテラピー」と
言われる所以です。
メディカルアロマテラピー(フランス式)
フランス式とはいわれますが、フランスだけではなく
ドイツやベルギーなどで盛んに行われています。
元々、アロマテラピーという言葉を造語した
モーリス・ガットフォセはフランス人で、
精油を研究して、その作用を論文にした人ですので、
アロマテラピーの元祖はフランス、といってもよいでしょう。
フランス式アロマテラピーの方法
現在、普通に使われている医薬品は
元をたどれば「薬草」です。
大昔の人々は、薬はなかった訳ですから
薬草を見つけて、それで病気の予防をしたり、
治療をしたりしていました。
精油はそもそも、薬効のある香りの強い植物からとられます。
その薬効に注目して、医薬品のように使うのが
フランス式アロマテラピーです。
薬理的作用を重視する
精油がもっている治療的効果を利用するので、
局所に原液で塗布したり、飲用したり、座薬にしたり、
などなどの使い方をします。
メディカルアロマテラピー
メディカルとは、医療や医学と訳されるので、
精油を医薬品のように使う、という意味で
「メディカルアロマテラピー」と呼ばれているようです。
が、メディカルアロマテラピーという言葉を
どのように捉えるかという事に関しては様々な見解があります。
相違点とまとめ
私見では
ブレンドにおいては、
ホリスティックでは、香りのバランス等を重視、
メディカルでは、香りは二の次で相互作用を重視、
するように思います。
精油の希釈率については
ホリスティックアロマテラピーの場合は1~2%
メディカルアロマテラピーの場合は5~10% (あるいは原液の場合も)
どちらが良くてどちらが良くない、
ということではなく、
ケースバイケースで使用すればよいのですが、
メディカルアロマテラピーの場合は、
刺激が強い精油があったり、高濃度であるために、
注意して使わなければいけない物が多くなります。
いわばハイリスクハイリターンと考えればよいでしょう。
メディカルアロマテラピーを行う場合は、
しっかりと学んでから使用することをおススメします。